1 自分を手放すって?

私はよく、周りのある程度自分を受け入れることができている人に、今度は「自分を手放す」ことをお勧めしています。
しかし、どうやらこれは、なかなか難しいことのようです。

まず第一に、『自分を手放すって、どういうことだかよくわからない』ようです。
「自分が自分がじゃなく、目的を考えて、それに沿った行動をするんだよ。」と説明しても、あんまりピンと来ないみたいです。

でも、仕事に絡んで、分かりやすい例が見つかったので、その例でお話してみます。

そらまめ

私はグラフィックデザインの仕事もしています。
デザイナーは、いいデザインを作ることが仕事です。
ですが、一般的にデザイナーは、カッコいいデザインを作ることに注力しがちです。
でも、デザイナーがデザインする目的って、なんでしょうか?

クライアントの願いを叶えることです。

例えば、チラシを作るにあたって、クライアントの願いが「ある商品を売りたい」だとします。
そうなると、そのチラシをデザインする目的は、『その商品を売ること』になります。

商品が売れるチラシこそが、いいデザインになります。
そのためには、だれにどんな風にその商品をアピールするかを考える必要性が出てきます。
見やすさ、読みやすさを考えることも大事。

でも、そこでデザイナーが、ただカッコよさのみにこだわったらどうでしょう。
ただカッコイイだけで、お客さんの心にヒットしない、「ふ~ん」というチラシが出来上がってしまいます。

 

自分を手放せていないデザイナーには、往々にしてこういうことが起こります。

「こんなカッコ悪いデザインを『自分が』デザインしたと『思われたくない』。」

という個人的な理由で、クライアントの願いを読み取らなかったり、双方の意向を探る努力を放棄したりします。

そらまめ

整体もそうです。

自分を手放せていない整体師は、「この人の体は『自分が』よくしてあげよう。」と考えたりします。

でも、お客様の意向はそれぞれです。
中には体がよくなることを望んでいないリラクゼーション目的のお客様もおられますし、人によっては整体より鍼灸や西洋医学の方が合っている場合もある。

自分が手放せていないと、お客様ひとりひとりの意向を汲むこともできないし、その人に合ったやり方を見つける目さえも見失ってしまいます。

自分を受け入れ、満たされた状態で自分を手放すことができると、がんばって気遣いすることなく周りに喜んでもらえるようになり、それは当然、回り回って自分のためにもなっていくのです。

 

ライン

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