2 人事を尽くして天命を待つ

「人事を尽くして天命を待つ」 ― できる限りのことをしたら、あとは焦らず、結果は天の意思に任せるということ。

この言葉を強く意識したのは15年くらい前のことでした。
焼き物の仕事で、お客さまからブタの人形(ブタ形?)を作って欲しいと頼まれました。
「がんばります」と受けたのはいいものの、さっぱり私のブタが出てきません。
もちろん、「これ、まぁブタだな」というようなものは作れるのです。
でも、作品は自分の中からちゃんと生み出したものでないと、人の心にはヒットしませんし、その人が私に依頼したということは、「私が作る形」のブタが欲しいはずなのです。
数週間ブタと格闘して、『ム、ムリだ・・・』と思いました。

お客さまにちゃんと話して謝ろう・・・と思っていた矢先、作ってあったゾウの人形が落ちて割れました。
鼻と耳が割れてしまったそのゾウを見て、驚きました。
なんと、ブタの形になっていたのです。

それ以来、私はブタが作れるようになりました。

そらまめ

その直後、仕事でプードルのイラストを描く仕事が発生しました。
プードルの絵なんて簡単に描けそうなものですが、プードルにはカットというものがあり、それがけっこう大事なのです。

数十年前はポンポンのついたようなちょっとお金持ちの人が飼うようなイメージのカットが主流でした。
プードルはもともと水鳥専門の猟犬で、水の中に入ったときに邪魔にならず、かつ心臓をはじめ、体の要所要所を冷やさないように考え出されたカットの方法です。

ところがそのカットの方法が昔は上流階級に受け入れられたのですが、月日の流れと共に人気がなくなってきました。
そこで考え出されたのが、今主流のテディベアのようなカットです。

人気がなくなったとは言え、ポンポンカットはプードルの基本ですし、そのカットを好きなプードルファンもいます。
どちらのカットにも対応できるイラストを、1枚で描かねばならないのです。

難しかった・・・

これも数週間悩んで格闘の結果、行き詰まって「もうムリだ」と気分転換のドライブに出かけました。
そのとき、ボーッと眺めていた雲が、その形になっていました。

その日から、私はプードルの絵が描けるようになりました。

そらまめ

ブタとプードル、続けざまに起きた2つのことで、私は「人事を尽くして天命を待つ」というものを強く意識するようになりました。

そうなることが天の意思なら、それは面白い感じで達成される。
しかし、その前に自分でできる限りのことをして、その思いを手放さなければならないのだと。

 

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