ステルス値上げに思う

最近、買い物をしていると、「あ、これも小さくなってる!」と、驚くことがあります。
チーズ、ロールケーキ、ポテトチップ、ペットボトルの飲料などなど・・・   そうです、ステルス値上げです。

価格を上げるのではなく、商品を小さくすることで、実質の値上げと同じことをしているのです。
値上げをすれば、発表しなくてはならないし、売れなくなるかもしれない。
なので、値上げをするのではなく、商品自体を小さくするわけです。

こういうことは、周囲の飲食店でも起こっていて。
近くの人気店で、以前はお皿に10コ乗っていたものが、8コになっていました。

お皿に対して妙にスカスカした感じで、店員さんに、
「いつから?」と聞いたところ、
「消費税が上がったので・・・」という返事。  

増税で、自分が払わないといけない消費税も増える上に、材料費もいちいち高くなるし、増税が良いきっかけになるので、値上げしたくなるのは分かります。
しかし、消費税は2%の上昇に対して、10コが8コになるのは、実質20%の値上げだよなぁと思い、
これなら、いっそのこと「増税に伴い、便乗値上げしました!」と堂々と言ってしまった方が、むしろ印象が良いんではないかな?と思ったのでした。(うちがもしも値上げするときには、この教訓を活かそうっと)
 

自分は何で勝負しているのか

お店にとって、価格を上げるのは、今後を左右する怖いものですが、ここで、お店が考えなければいけないのは、『自分は何で勝負をしているのか』だと思うのです。

金額の安さで勝負をしているお店は、お客さんが安さに集まるので、少しの値上げが命取りになります。
しかし、安さではなく、味やサービスで勝負をしているお店が、価格にこだわって味やサービスを下げたら、却ってお客さんにそっぽを向かれてしまいます。
自分の勝負所は何なのかを、個人経営のお店はよく考えないといけないと思うのです。  

大資本で大きく商売をしているのであれば、多くの人を集めて、安さで勝負することもできますが、個人店が大資本店の真似をして価格を下げると、自分の首を絞めることになります。
金額に集まる人がお客さんとなり、一度下げた価格は元に戻せず、かといって、大資本のお店ほどのお客さんを一気に捌くこともできず、疲労困憊してしまうでしょう。  

近くに大資本の安いお店ができて、お客さんを奪われるかも知れないと思った時は、自分ならではの何かを見つけたり、他人には簡単にマネできないくらいに品質を上げて、金額が高くても来てくれるお客さんに喜んでもらう努力をすることしか、小さなお店が生き残る道はないのではないかなぁ・・・と思うのです。