もしかしたら…。
隊長「おばあちゃん、夜は出ていないかもしれないね。もしいなければ、また来週来ますよ。」
さとう「なんとしても私に会わせようとする執念だな。」
そら「私は、パソコンから少しでも離れられるから良いかも。」
そらちゃんは、膨大な仕事量に追われ、パソコンから離れられずに体を酷使しています。なので、つかの間のこういう時間が少しでも欲しいのです。
お店の夜の部は17時半から始まり、その時刻にちょうど到着したところ、開店を待つ他のお客様も駐車場で待機していました。
おばあちゃんの写真がいっぱい
店の外には、等身大のおばあちゃんのパネルが立てかけてあり、看板娘ならぬ、看板おばあちゃんが笑顔でラーメンどんぶりを持って立っていました。(お店の名前は『銀河亭』と言います)
店内には、年配の方がフロアーにいて、写真で見たおばあちゃんによく似ていたので、隊長に確認すると、「違うよ。」というポーズをとっていました。
実際に非常に似ていたので、おそらくその方は娘さんだと思います。(娘さんだとすると76歳です)さらに、厨房で調理をしている男性もいて、彼はおそらく娘さんのご主人ではないかと3人で話していました。(違うかも知れません)
テーブルには、テレビで取材を受けているおばあちゃんの写真のファイルが置いてあり、壁には新聞や数多くのテレビ番組で紹介された写真が貼られていました。
去年、おばあちゃんがちょうど100歳になったので、多くの取材を受けていたようです。
隊長「取材の順番を追っていくと、最初は地方紙から始まり、その後に新聞、雑誌、そして幾つものテレビ取材を受けている。さる山さる子は、あの1回だけで続かなかったな。」
(※あの1回とは、日本テレビ「King & Princeる。」という番組です。現在は放映されていません)
さる山さる子は、名前のインパクトはあるものの、100歳で働くパワフルなおばあちゃんには到底及びません。
やっぱり会えないか…、と思っていたら!
おばあちゃんの娘さんと思われる方が注文を取りに来てくれ、隊長とそらちゃんは麻婆豆腐ライス、私は焼肉ライスを注文しました。
隊長は辛さ6倍、そらちゃんは4倍で、運ばれてきた麻婆豆腐は真っ赤で、隊長はそれほど辛くないと言いながらも汗が滲んでいました。
麻婆豆腐ライスも焼肉ライスも、とても美味しくいただきました。
食事を終えても、やはりおばあちゃんの姿を見ることはできませんでした。
昼の時間帯だけ、お店に立っているのだろうと話していたところ…。
おばあちゃんが現れたのです!
隊長「りえちん、一緒に写真を撮ってもらいなさい。」
そら「その前に、撮っても良いか確認しなきゃね。」
と促されて、写真の了承を得て、3人でパチリ。
私より肌つやが良く、姿勢もしっかりしていて、とてもお元気そうでした。
お店に立つのはやはり昼だけだと言っていました。
私たちはまだまだ若造らしいです。
隊長「100歳になっても元気に働くおばあちゃんの姿を、この2人に見せたかったんです。還暦、還暦いうものだから。」
おばあちゃん「60歳なんて、まだまだ若いわねぇ。」
と笑いながら話し、
娘さん「76才の私もまだまだよ。還暦なんて、まだ若いわよ。」
そう話す娘さんも、ごく普通に考えれば高齢者の仲間入りです。
よく考えると、娘さんは昼も夜も働いているわけで、娘さん夫婦もまたパワフルなんだと気づきました。
100歳のおばあちゃんを前にしては、60歳も70歳もまだまだ若手です。「トシだから。」なんて言えません…。
隊長とそらちゃんは、おばあちゃんから元気をもらえると言っていましたが、私は家に帰る途中で、「しゃんとしなきゃなぁ。」と思ったのでした。
さよなら群馬
おばあちゃん達に「ご馳走様でした。また来ますね。」と言って別れ、車に乗り込み、帰りはそらちゃんの運転で相模原に向けて出発しました。
行きは埼玉県側から群馬に入ったのですが、帰りは山梨県側から帰ることにし、暗い山道をくねくねと進みました。
こんな危なっかしい山道をそらちゃんはよく運転するなと思っていたら、山道は車酔いが激しいそうで、運転している方が酔わないと言っていました。
確かに、私も過去に車で酔ったのは、雲仙に行く途中だったことを思い出しました。
あの時は、かなり辛かったです。
山道を抜けて平坦な道路に出たところで、「秩父」と書かれた標識が見え、隊長が「りえちん、ここが秩父だよ。」と言いました。
そら&さとう「秩父って言われても、真っ暗でどこだか分からないよ。」
と笑いながら返しました。
そんなわけで、楽しい群馬の旅は終わりました。