人間は、どうしても他人と自分とを比べがちだ。
以前の私(さとう)も、他人と自分とを比べて優越感に浸ったり、逆に劣等感に苛まれたりと、それはそれは、今考えると恥ずかしいし、しょーもないヤツだなぁと、思うのである。
そんな恥ずかしい自分のことを受け入れて、「まぁ、頑張れ私。」と、自分を励ましながら、今を生きているのだが、人はどうして他人と自分を比較してしまうのだろうか。
以前、こんなことがあった。
私の母は、眼を患っていて、ほぼ全盲に近い。
まだ、少しだけ見えているときに、郵便局に用事があるというので、つれて行った。
窓口で手続きをしていると、歩くのがやっとなお婆さんが入って来て、郵便局員さんに話しかけていた。
おばあさん 「足が痛くて思うように動かないの。辛いねぇ…。」
その話に聞き耳を立てていた母が、誰に向かって言っているのか、
母 「それでも、物が見えて、自由に動けるからいいじゃないか。」
ぅわっ!この人、自分の方が不幸だって言ってるよ!
マジかよ、母ちゃん、私はガッカリだよ!
ホント、ビックリして、母の顔をマジマジと見て、こう言ったのだ。
私 「人と比べてどうする。」
聞こえたのか、どうなのか分からないが、私の言葉をスルーしていた。(笑)
「私の方が不幸で可愛そう。」という気持ちが強いから、他人の辛さや痛みに敏感に反応し、直ぐに言葉になって出て来たのだろう。

こういうことって私にも経験があるので、母の気持ちも分かるのだが、今の私は、「比較したところで、何の意味も無いし、問題の解決にもならない。」と理解し楽になったので、母にも気づいて欲しいと思ったのだ。
「私の方がかわいそう。」という比較対象を求めている限り、母はずっと不幸のままである。
先日、母に何とか気づいて欲しくて、質問をしてみた。
私 「あのね、私の目が見えなくなったら、お母さんは、私に何て言うかな。」
母 「あんたは、見えなくならない。」
ダメだこりゃ。
母の不幸は、まだまだ続くのであった。(笑)
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