お客様は神様?

共通する意識

焼き物の作家をしていた頃、ネット通販もしていました。
その時、いろいろなクレームが来ました。
仕事相手が企業であれば、そんなクレームはあまり来ないかも知れませんが、対個人になると、ホントに多いです。
 
なんでだろう。と思ってただ見ているうちに、無茶なクレームを言ってくる人に共通する意識を見つけました。
『お客様は神様』というものです。

そらまめ

『お客様は神様です』というのは、むかーし三波春夫という演歌歌手がよく言っていた言葉です。
ただの言葉が、繰り返されることによって、提供される側ばかりではなく、提供する側の心の中にも、すっかり染みつき、定着しているのです。
そして、お客様は神様なので、サービス提供側には、我儘でも何でも言っていいという思い込みに繋がっていきます。

そのことに気づいて、「お客様は神様でしょ!」と言って、無理難題をふっかけてくる人に、「別に神様とは思っていませんが・・・」と返事してみたことがあります。
相手は「へっ!?」と言ったきり絶句して、ものすごく驚いていました。
 

みんな神様

でも、実を言うと本当は、お客様は神様なのです。
それは、お客様のみならず、人は全て、神様の入り口にいるのだから、もちろんサービスを提供する側も神様だということです。
 

提供側にとって、物やサービスを買ってくれることはありがたいことですが、買う側にとっても提供してもらえることは同じくありがたいことで、そこが釣り合っているから、商取引は成立します。
なので、双方は同等であり、どちらかが一方的に強い立場(上)であるということなど、あり得ないわけです。
 

なので、提供側に対しても、ちゃんと神様扱いで接すれば、自分も神様扱いしてもらえ、そこは調和するのだと思うのです。
 

2015年9月28日