感情を抑え込むと

「本で『思ったことは自分に返ってくる』って読んだんです。だから、悪いことは思わないようにしています。」

こういうことは、意味をちゃんと理解しないままに言葉だけを受け取ると、本当に危険だなぁと思います。
 

悪いことを思わないようにしよう

「悪いことを思わないようにしよう」
と思うと、おそらく、

・怒りを感じないようにしよう
・人を悪く思わないようにしよう
・ネガティブなことを思わないようにしよう

などと考えると思うのですが、その結果、「怒りや悲しみなどの感情を抑え込む」という行動になります。
 

感情は必要で備わっている

感情はどんなものも、必要で備わっているものです。
一部の感情のみを無視するというのは、危険なことなのです。

感情を味わわないようにしていると、生物的に危険の回避ができにくくなりますし、自分のことが分からなくなったりします。
 

なにより、感情を無視したからといって、その感情が消えてなくなってしまうわけではありません

無視された感情は、心の奥の方の無意識の部分に沈み込みます。
そしてそこでじっと、無視された復讐の機会を待っているのです。
 

時々、キレて暴発したように感情が現れてしまったり、何かをきっかけとしてどんどん相手を傷つけるような言葉が出てきたりしてしまうのは、無視されて沈み込んでいた感情が出てくるためです。
 

感情が湧いてきたときに、どんなものであってもその都度その感情を味わい、何らかの形で表現していくなどして消化させるようにしておくと、心の中に暴走するような感情を溜め込むことはなくなります。
 

2013年9月19日