以前、こんな質問をされたことがあります。
「引きこもりの人が、ある人に『そのままでいいんだよ』と言われて、『オレはこのままでいいんだ!変わるつもりはない!』と開き直ってしまっているんですけど、ホントにそのままでいいんでしょうか?」
・・・いいわけないじゃん!
というわけで、巷でよく聞く「そのままでいいんだよ」という言葉の意味について書いてみようと思います。
そのままでいいとは?
『そのままでいい』とは、自分のありのままを直そうとしなくていいということです。
人と違っても、直そうとしなくていい。
「こんな性格じゃダメだ!」と思うところがあっても、直そうとしなくていい。
ヘンな趣味があっても、直そうとしなくていい。
直そうとするんじゃなく、OKを出すんです。
人と違うなぁ、まぁいいか。
こんな性格だけど、まぁいいか。
私、ヘンな趣味を持っているなぁ、まぁいいか。
という感じです。
OKを出したところで、自分の心に嘘はつけませんから、それが本質(自然なもの)でなければ、いずれ不快感を感じます。
OKを出したところで・・・
例えば、引きこもりをしている人が、「引きこもっているけど、まぁいいか」とその行為自体を承認したとする。
引きこもって何かをする、もしくはそれにより家族間のバランスを取ったり、誰かやどこかに影響を与えることがその人の生まれてくるテーマであったとしたら(世の中にはいろんなテーマを持っている人がいる)、自分で承認すればそれ以上の不安感を感じたりしません。その状況を、開き直ることなく自然に受け止められます。
でも、その状況が不自然なものだったり、そこにいるテーマが終了したときには、次第に物事はうまく運ばなくなっていきますし、自分も気持ち悪いですから、状況をどうにか変えようと考え始めます。
その、どうにかしようと決心したときが、その人が行動を始めるタイミングです。
そういう変化のタイミングを含めて、『そのままでいい』んです。
変化のタイミング
物事は完璧なタイミングで起きてきます。
そのタイミングを崩してしまうのは、人が『みんながこうだからこうしなければ』と人目を気にして自制したり、『こうするのが正しいんだからこうしなさい』と他人の行動を否定して正そうとたり、変化への恐怖感やプライドから『変わりたくない』と不自然な状況にしがみついてしまったり・・・ということです。
いつもリラックスして、変化のときにはそれを受け入れ、状況の変化に合わせて自分を変えていく覚悟さえできていれば、起きてくる完璧なタイミングに人生を委ねて生きていけます。
そういう意味で、『そのままでいい』という意味なんですけど・・・、難しいかな。
2013年10月6日