基本的な心の話

幸せになりたい?

 
         

このブログを長く読んで下さっている皆様には、「そんなの、当たり前でしょ」と言われると思いますが、最近読み始めたという方もおられると思うので、とっても基本的な事をお話しておこうと思います。

今まで読んで下さった方の、まとめにもなると思います。
 

最初に知っていただきたいことは、

『心で思っていることと、頭で思っていることは、実はまるっきり違う!』

ということです。
 

例えば・・・

皆さんの中で、「不幸になりたい」と思っている人は、普通いないと思います。

 

ところが、

頭では「幸せになりたい」と思いながら、実は心の奥底では不幸を望んでいるという人が、けっこうな割合でいるって言ったらビックリしませんか?

 
 

不幸を望む理由はいくつかあります。

例えば子供の頃、具合が悪いといつも母親が優しくしてくれた、という思い出があると、具合が悪いと人が優しくしてくれるんだと学習してしまい、具合が悪くなりたいと、心のどこかで思ってしまったりするのです。

 
 

他にも、自分の愚痴や不幸話を誰かが親身に聞いてくれて、話題の中心になって気持ち良かったという経験があったり、

何かを免除されたり、それを言い訳に出来るなどのメリットがあったり、

過去に自分がしたことで自分を責めていて、「あんなことをした私は幸せになっちゃいけない」と思っているとか、

子供の頃に見たドラマの、悲劇のヒロインに憧れている、ということもあります。

 
 

そんなことで、人は簡単に、無意識のうちに不幸を望むようになってしまいます。

こんな風に頭では幸せになりたいと思っていながら、心の奥底では不幸せを望んでいる人がいるのです。(しかも、けっこうたくさん)

 
 

こういう人は、どういう行動を取るでしょう。

幸せなことが舞い込んでくると、最初は嬉しいと思うのですが、それが続くと次第になぜだか幸せでいることが怖くなったり罪悪感を感じるようになったりして、自分からその幸せを壊してしまうのです。

 
 

こういうことを知ると、自分が無意識にどんな思いを抱いているかを知る事って、大事だと思いませんか?

 

意識と無意識

 

心の中には意識というものが存在します。

 

意識は、自分で認知できる部分と、認知できない「無意識」と呼ばれる部分から成り立っています。

そして、人の意識全体の中の、認知できる部分は実はほんのわずかで、ほとんどが無意識です。

 

先の例の、『幸せになりたい』というのが認知できる意識(頭で考えられること)で、『不幸を求める気持ち』というのが、認知できない無意識のところにあります。

無意識がほとんどだということは、つまり人は自分のことを、ほとんど分かっていないということです。

 
 

 

この無意識は、意識できないからと言って、ないわけではなく、自分の行動に、しっかりと影響を及ぼします。

 

例えば、やってはいけないと分かっているのに、どうしてもやってしまうことなどありませんか?

こんなこと言っちゃマズいと思いながら、つい言ってしまったりとか・・・

また、感情が爆発して自分でコントロールできなくなったり・・・

 

これらには、無意識の作用が影響しています。

自分の無意識のところにどんなものがあって、生活にどんな影響を及ぼしているのかを知ることができれば、こういう自分でもわけの分からない行動が、だんだん無くなっていき、頭で描いた「こうしよう」と思う方向に進みやすくなります。

 
 

観念について

          

さて、無意識の部分にあるものは、それを変えようと思っても手がつけられないので、一旦意識できるところに持って来る必要があります。

どうすれば無意識の部分にあるものを意識できるようになるでしょうか。

 

私たちは、嬉しい、悲しい、怒り、楽しいなどの感情を持っていますが、その感情を使う方法について説明します。

 
 

レイ横顔

 
 

感情は、意識や無意識の中にある「観念」に従って起きてきます。

観念というのは、「~してはいけない」と自分に禁止していることや、「これはこういうものだ」と決めつけているものなどです。

観念は、子供の頃から親に教えられたこと、学校の教育、世間の常識、自分の体験から得た思い込みなど、成長過程のいろんなものから身につけていきます。

 

この観念がたくさんある人ほど、怒りっぽかったり、傷つきやすかったりするのです。

 

例えば、「嘘をついてはいけない」という観念を持った人がいるとします。

そういう人は嘘をつくことを禁止しているわけですから、平気で嘘をついている人を見ると、イラッとするのです。

そして、人は生きていく上で、嘘が必要な時もあるので、そういう観念を持っている人も嘘をついてしまうことがあるんですけど、そのときに、嘘をついた自分を責めてしまうのです。

 

もうひとつの例です。

「明るくなくてはいけない」という観念を持っている人がいるとします。

こういう人はたいがい、いつも努めて明るい姿を人に見せているわけですが、人は明るい部分も暗い部分も持っているのが普通です。

具合が悪かったり、気分が乗らなかったりして、時に気持ちが沈んでしまうこともあります。

そういうときに、誰かが部屋に入ってきて「あれ、なんか暗いね」と部屋のことを言ったりしても、その人は傷ついてしまったりするのです。

 

自分がイラッとしたり傷ついたりするのは、相手が悪いからではなく、自分の中にその種(観念)を持っているからです。

なので、感情を観察することで、無意識の所にどんな観念を持っているかに気づけるのです。

なんか、観念が多いと、いちいち人や自分を責めたり、傷ついたりと、疲れそうですよね。 
 
 

良いも悪いもない 

 
 

私たちは、子供の頃からたくさんの観念を積み重ねながら大人になっていきま す。

子供の頃は真っ白なので、社会でうまくやっていくために、たくさんの観念を身につける必要があります。


 

でも、成長するにつれて、自分でその場に応じた判断が、臨機応変にできるようにもなっていきます。

そうなると、観念はだんだんと必要がなくなってくるのです。

 

子供の頃には必要だったけど、今はもういらない観念というのもたくさんあるのですが、ときどき観念の掃除をしないと、もういらなくなった観念が無意識にずっと溜まったままになって、自分の行動や体調に妙な影響を及ぼしてくるのです。

  

折に触れて自分の無意識にどんな観念があるのかをチェックして、いらないものを掃除していく、これをやっておくといらない観念の邪魔が入らなくなり、かなり人生がスムーズになっていきます。

 

レイ切株

 
 

ここでひとつ知っておいて欲しい、大事なことがあります。

実は物事には良いも悪いもありません。

良い悪いというのは、その人の判断だけのことなのです。

 

例えば、人を殺すのは悪いことという絶対的とも思えるような価値観でさえ、戦争中にはくつがえります。

また、自分や家族が暴漢に襲われて、相手をやらなければ自分たちがやられるという、物騒なシチュエーションだってあるかも知れません。

そんな時は、人を殺してはいけないなんて、言ってる場合じゃないと思いませんか?

 

Aさんから見た善が、Bさんから見ると悪だということも、たくさんあります。

良い悪いの観念があると、これは良いこと、悪いこと、と裁いて終わりになってしまって、ちゃんと観察することができなくなるのです。

 

良い悪いの判断をせずに、自分を傷つけたりイラッとさせた出来事と、自分の感情の両方を観察していくことで、自分の持つ観念が見つかっていきます。

 
 

観念を消すと

 

          

観念は、子どもの頃から親から教えられたこと、世間の常識、経験から身につけた思い込みなど、数限りなくありますが、一つ一つ見つけた観念を消していって、それがなくなるほど、どんどん生きるのがラクになっていきます。

 

また、外からの情報に、良い悪いの判断や感情などで色を付けてしまうことがなくなるので、物事をありのままに見られるようになってきます。

 

 

人は日々成長していくものですし、進学したり就職したり結婚したり子供を持ったりと、状況も刻々と変わっていきます。

それに合わせて、時には自分の心の更新作業が必要です。

 

今まで自分の無意識を見つめたり、観念の掃除をしたことがないと言う人は、子供の頃から自分が得てきた観念をずっと無意識の中に溜めてしまっています。

 

子供のときには必要な観念でも、大人になったらかえって邪魔になってしまうというものもたくさんあります。

自分の無意識にある観念を知って、現状に最適化させ、スッキリと生きていきましょう。

定期的に体のメンテナンスをされるという方は多いですが、体だけでなく、心のメンテナンスも折に触れてぜひやってみてくださいね。

物事がずっと、思い通りに運びやすくなりますよ。

 
 

本気で心のメンテナンスに取り組みたい方は、『ただ見るカウンセリング』 観念を消すと という方法もお勧めです。

 
 

2017年01月12日

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