隊長がよく、『コンコルドの誤謬(ごびゅう)』という言葉を使います。
超音速旅客機コンコルドは、開発段階で商業的に失敗(利益を得られない)することが分かっていたのに、それまで投資した大金と期間を考えるとやめられず、完成するまで作ってしまったそうです。
で、案の定の大赤字。
失敗すると分かった段階で撤退することができれば、その後の時間と投資を無駄にせずにすんだわけです。
もったいないという気持ちは誰しもが持っていて、それが執着になると、こういうことを招いてしまうわけです。
公共施設などはもちろん、私たちの身近な生活にも、規模は小さいながら、こういうことはよくあります。
先日、まさに私の仕事でもありました。
隊長と半年くらいかけて体を酷使しながら続けていた作業が8割方終わり、あと1か月くらいだと先が見えたところで、簡単なやり方を発見してしまったのです。
発見した方法だと、1週間くらいがんばれば完成しますが、今までの作業は無になります。
・・・まず、新しい方法から目を逸らしたくなりました。(笑)
そして、次に考えようとしたのが、今まで作ったものを生かしてそれ以上のものにならないだろうか・・・ということです。
そのときに、隊長から「それ、コンコルドの誤謬だよ」と言われたのでした。
それでまぁ、10分くらいであきらめ、新しいやり方を採用する決心をした、ということが先日あったわけですが・・・
このように、最近私が頻繁に受け取っているメッセージが、『創造と破壊』というものです。
どんなものも、新しく作ったものはいずれ古くなり、また新しいものが出てきます。
人間関係も建造物もシステムも技術も、全てのものにこれはあります。
そのとき、終わってしまったと判断したときは、古いものに執着せず、新しいやり方を採用していかないと、流れに乗れません。
この『創造と破壊』というメッセージ、私だけにきているものなのかどうか、意識してみたのですが、どうやら全体へのもののようです。
おそらく、何かが大きく代変わりしようとしているときなのだと思います。
自分の持つ執着を意識しつつ、変化の時を乗り切っていきましょう。
2014年02月19日