私は人の愚痴を聞かないことにしています。
悩み事があって、人に相談しているうちに相手が優しく話を聞いてくれるのに気持ちがよくなって、同じ話をループするようになり、その悩みから抜け出る気持ちがなくなってしまうからです。
体験から気付く
これは、以前自分で体験したことがあるから気付いたことです。
その渦中にいるときは、自分が愚痴を言っているとは思っておらず、自分ではただ解決策を探しているだけだと思っています。
でも、人が「こうしてみたら?」とアドバイスしてくれたところで行動もせず、自らその話を聞いてもらえる気持ちよさの中に留まってしまっていました。
人が話を聞いてくれると、自分が承認されたような気分になり、悩みの中にいるときは特に肯定されることを求めてしまいがちになるからだと思います。
厳しくしてくれた人
そんな中で、ある人にビシッと「そんな話で私の時間を奪わないで」と言われてようやくハッとし、愚痴のループから抜け、行動して解決することができました。
気持ちよさと出来事を分けて考えられるようになり、『こんな場所に留まって生きていくのは嫌だ!』と思うことができたのです。
みんなが『いい人』で延々と私の話を聞いてくれていたら、あのままあの中に留まり続けたのではないかとゾッとしました。
それがわかって、あの勇気を持って冷たくしてくれた人にとても感謝し、その人にそこまで言わせてしまったことも反省し、以来私も相談は受けても愚痴に変わった時点で聞かないように気をつけています。
冷たい人だと思われるかも知れませんが、本当の優しさは『いい人』と思われることじゃないと、あのとき知ったからです。
2013年11月19日