人は自分と同じように人も考えていると思うことが多いようです。
だって、自分はずっとそうであって、他人の気持ちになったことなどないわけですから、人がそれ以外の見方をしていると、想像しにくいのです。
八方美人さんの苦悩
具体的に説明してみます。
八方美人の人がいたとします。
いつも周りの人に合わせて、自分を偽っています。
自分を偽ってまで周りに合わせるのは、不安や、得をしたいという気持ちや、自信のなさなどがベースにあります。
そうでなければ、その必要はありませんから。
いつも自分に嘘をついているので、自分のことを信じられません。
すると、人のことも自分と同じように思うため、他人のことも信じられなくなるのです。
人が優しくしてくれても、自分がそうであるのと同じく、何か裏があるのではないかと勘ぐります。
勘ぐったまま、感謝をしたフリをして、その人に合わせます。
なにしろ八方美人だから。
そんな風にして人と付き合うのですが、表面では仲良くしつつも、
裏では『この人、本心では何を考えているの?』『私を利用しようと思っているんじゃないの?』などと、
常に疑いながらのお付き合いとなります。
自分が人をタダで利用しようと思っている(八方美人さんにはありがち)と、人から利用されることを恐れるようになります。
人のことは利用しますが、いざ何かをしてもらうと、一転、利用される恐怖でいっぱいになるというジレンマを抱えるのです。

そんな風に、信用できない人と親密に付き合うのですから、人間関係に疲れないわけがありません。
でも、信用できないのは相手ではなく、実は自分自身です。
(自分の内面が、自分の世界を形作っていきますので、もしも周りに嫌なヤツや、信用できない人が多いなと思うのであれば、まずは自分の内面世界が自分を偽っているのではないかなと、意識してみるといいかと思います。)
一人ひとりが「my world」の中で生きている
このように、人は自分と同じように思っていると思いがちなんですが、
実は同じようなものを見ても、捉え方もその後の対応の仕方も、人それぞれまるっきり違うんです。
そう思って観察してみてください。
いろいろな感じ方があるもんだなぁ、そして、人にはそれぞれの世界があって、自分とは別の世界に生きているんだなぁとわかって、面白いから。←これが言いたかった。
『世界はひとつ』どころか、人の数だけあって、それでいいんです。
2015年01月06日