『身内に甘えがあると引き算で見てしまう 』ということがありますが、引き算で相手を見るとはどういうことかについて書いてみようと思います。
身内になる前は
普通、私たちは人を見るときに、情報を一つずつ積み上げて行きます。
例えば、ここに『身内はないがしろにするもの』という観念を持っている男性がいたとします。
結婚前、恋人と会うたびに、
・可愛い
・明るい
・お天気屋
・機転が利く
・疲れやすい
・料理が得意
・優しい
・時にイヤミを言う
・きれい好き
・ひがみっぽい
・話し好き
と言ったような、情報を積み上げていくのではないかと思います。
これらは、良いも悪いもなく、ただの情報ですが、当然、好き嫌いはあります。
慣れると引き算になりがち
そして、いざこの人と結婚して身内になると、次第に、好きだったところが当たり前になります。
可愛さにも慣れてしまう。
お料理は毎日作ってくれて当たり前。
部屋が綺麗なのも、いつものことだから当たり前。
優しくしてくれて、当たり前。
そうして、理想の奥さん像からの、引き算で相手を見始めるのです。
以前は、会話が楽しいと思っていたのに、仕事から疲れて帰って来た時に、「聞いて聞いて!」と実のない話ばっかりしてくることに、うんざりしたり、
前は身綺麗にしていたのにと、サボっているように感じたり、
前は可愛いと思っていた、気分次第でふくれる姿も、めんどくさいと感じたり、
時に家事をサボったり、料理が手抜きになるのを咎めたり、
とまぁ、引き算で見ていると、そういうところばかりが目につくようになります。
そうなってくると、外にいる人は足し算で見られますので、当然外の人がよく見えてきますが、
その時にはよく見えたその人も、身内になってしまえば、また同じ事を繰り返すだけのことです。
感謝の気持ちが足し算に
相手がしてくれることを当たり前だと変換せず、ずっと足し算で見られていれば、相手との関係は冷たいものにはなっていきませんし、頑張って良好な関係を続けようとしてくれるはず。
人は、自分を認めてくれた人を、認めようとするからです。
このように、人がどうであるかは、相手の問題ではなく、自分の観念にあるという場合も多いです。
自分の周りの人が、自分より下だと感じる時には、引き算で相手を見ていないか、自分を振り返って見るのも良いと思います。
2015年10月11日