母のことを、なんとなく思い出していました。
母は私が小学校に上がった頃に肝臓を患い、以来ずっと入退院を繰り返し、48才で亡くなりました。
数年前に母の年を追い越した時には、『母はこんなに若かったのか!』と、驚いたものです。
母が私に伝える言葉は、世間一般の母親とは、少し変わっていたのではないかと思います。
みんなと同じであること、普通でいることを、良しとはしなかったのです。
タイトルの、「人と同じ人生なんて、何が面白いの?」というのは、私が子供の頃から母によく言われていた言葉ですが、他にも、こんなものがありました。
母が示した「自由」とは
「ラーメンが食べたいって思った時に、ラーメンだけのために北海道に行けるくらい、自由でいたいと思わない?」
子供の頃から私はラーメンがそれほど好きではなかったので、言葉を聞いたばかりの時は全く響かず、「ふーん」という感じだったと思います。
意味が分かるようになったのは、かなり後になってからのことです。
すぐに動ける行動力と、経済力と、健康と、自分の為に使える時間と、縛られない環境。
自由にはそれらが必要だと、母は言いたかったのだと思います。
私の母は、私が23才の時に亡くなったのですが、子供の頃から母親が何気なく伝えてきた本心って、会わなくなった後も、子供の成長に連れて、じわじわと人格形成に影響していくものなのだなぁと思うのです。
2015年10月30日