夫からDVを受けている人がその場に留まる理由を、『逃げたくないから』と言っているのを聞いたことがあります。
『逃げる』という言葉には、ネガティブなイメージがあります。
そして、その場を離れることを、一概に『逃げる』だと思われているのかも知れません。
私も逃げると同じことがまた巡ってくると思っていますが、それは逃げない方がいいと言っているのとも、DV夫と別れない方がいいというのとも違います。
だって、DV受けていて、その場から離れることを逃げるって言うのか、その場に留まることを逃げるって言うのか・・・。
その決断と行動には、どっちにしても、ものすごい覚悟や勇気がいりますよね。
なので、自分で決断を下して行動するなら、どちらも逃げてはいないと思うのです。
誰のせいにもしないで受け止める覚悟なら、どっちの選択もありです。
では、何が逃げているのかというと、自分の問題として向き合っていない状態のことだと思うのです。
DVをするような男性と縁を作ってしまった自分、夫をDV化させてしまった自分、そこから離れる決断もできない自分を、振り返ることも学ぶことも解決するべく行動するでもなく、全てを相手のせいにし、自分を被害者にしておけば誰かが何とかしてくれないかなと、依存的に思っている状態です。
これって、何の解決にもならないし、自分を傷つけるだけですよね。
離れることも、相手と渡り合える自分になることも、どっちも勇気が要ります。
でも、自分で始めたことは、自分で責任を引き受けて、決断して終わらせるしかないのです。
それでようやくインとアウトのバランスが取れ、DVという運命のループから抜けられます。
2018年11月16日