前を向いて歩けなかった あのころ
30代だった頃のある日のこと。
道を歩いているときに、やたらと地面が目に入るのに気付きました。
あれ?と思って自分を観察してみると、うつむいて歩いていたのでした。
どうしてうつむいているんだろう?と思った時、『あぁ、私は人目を避けたいと思っている』と気付きました。
どうやら、人から忘れ去られたい、みんなが私のことを忘れてくれればいいのに・・・と、無意識の心の奥底で思っていたのです。
どうして人の記憶から消えたいのかに意識を向けてみると、浮かび上がってきたのが、嫌いな人の存在でした。
実はとても嫌いなのに、その人を嫌っていることを認めようとせず、良いところを探して好きになろうと努力し、それでもできずに自分自身にも周りにも、気付かれないようにごまかしていたのでした。
私は以前から、人を嫌いになったときと、嘘をついてそれがバレないか不安に思っている時のふたつが、なにより不快です。ものすごく気持ちが悪い感じがするのです。
そして、その2つを抱えている限りは、自分に自信が持てないことに気付いたのです。
うつむかず、前を向いて歩くため決めたこと
こんな風にうつむいて歩くのは二度とイヤだ!と思うと同時に、『いつも前を向いて歩きたい!』という気持ちが強く湧いてきて、その為にはどうしたらいいか考えました。
そして、
①バレないかとビクビクしなければならないような状況を作らないようにしよう。
②今嫌いな人のことは嫌いだと認めて、顔を合わせることがないように、その人が現れる場所にはもう行かないようにしよう。(共通の友人とも関係を絶つことになるが)
③嫌いなら嫌いで良い。今後、嫌いになった人は、自分を考え方や見方の観察をするための対象とするけど、近くにいるのはやめよう。
と、決めました。
不快な状況がないか 観察してみる
人を嫌いになってもいいやと決めたら、人を嫌いになることがほとんどなくなったのでした。(すぐに距離を置くから)
そして、『誰とでも仲良くしなければ』という、不自然な思いも消え去ったのでした。
(そんなん、できるわけないじゃんねぇ。なんで、できもしないこと、やろうとしてたんだろ)
あの時、前を向いて歩くためにはどうしたらいいだろうかと、あえて考えた機会があったことは、とても良かったんじゃないかなと思います。
バレて困るような状況を作らないことと、嫌いな人から離れると決めたことで、その後、大きく行動が変わったから。
その方法は、人によって違うと思います。
自分は前を向いていない、どうにも自信が持てないと思う人は、もしかしたら自分が不快な状況は何かに気付けていない、気付いていてもそれを避けるような行動ができてないというようなこともあるかも知れません。
2019年07月08日